全身性エリトマトーデス(SLE:指定難病)で障害厚生年金3級の受給決定

相談者

傷病名:全身性エリテマトーデス
決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級
支給額:約58万円

相談時の相談者の状況

 ご本人(30代、女性)が相談に来られました。
 病状は次の通りです。
「約5年前に受けた職場の健康診断で、肝機能異常(要精検)と判定された。自覚症状は全くなく、検査受診で自己免疫性肝炎と診断される。やがて偏頭痛がひどくなり、起き上がることが困難な状態となり、転任。そこでは、肺炎性髄膜炎と診断される。
続く。その後、発熱、倦怠感が続き、立ち仕事が困難になり、帰宅後は倒れ込むような状態がしばらく続いたため、大学病院へ再度転院して全身性エリテマトーデス(SLE)と診断がされた。病状が進むにつれて、関節痛や倦怠感がひどくなり、1カ月ほど入院。些細な動作にも休憩が必要で、紫外線に当たると皮疹が出るため外出が制限されるようになり、日常生活に支障が出てきたため止む無く今年度中に会社を退職する予定。」
 退職後のことを考えて、障害年金の受給を考えるようになったが、日常生活でやっとの状態にある自分では年金請求はできないので、代行してもらえないかと依頼されました。

相談から請求までのサポートと専門家の見解

 本人が持参されて診断書は「血液」となっており、事後重症の診断書を作成。初診証明は健康診断後の検査受診した病院に作成を依頼。
 また、健康診断個人票のコピーをお勤め先からいただきました。紹介状、診療状況説明書を取り寄せ、初診とSLEの関連性について入念にチェックしました(因みにエリトマトーデスは膠原病の一種で難病指定されており、ほぼ9割がた女性がかかる病気です)。
 加えて、病歴・就労状況等申立書については、病院、診断名が複数あるため、時系列・整合性を確認しながらまとめました。以上により、初診を会社の健康診断時として、事後重症で請求を行いました。

結果

 障害厚生年金3級が決定し、最低保証額約58万円が受給できることになりました。

この記事の最終更新日 2022年5月7日 文責: 社会保険労務士 藤原謙治