広範性発達障害で障害厚生年金3級の受給決定

相談者

傷病名:広範性発達障害
決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級
支給額:約59万円

相談時の相談者の状況

 平成27年8月21日、ご本人(40歳代、男性)が無料相談会に来られて面談を行った。
 小学校時代、人見知りの性格でおとなしく、積極的に友達と遊ぶことはしなかった。中学に入り、ほとんど勉強しなかった。友達とも付き合わなくなった。高校時代は、成績も最低の方であった。平成7年6月~平成8年8月、就職したが、意思疎通がとれず退職。しばらくは、自宅で引きこもり、何もしなかった。平成20年10月、職場でパワハラなどを受け、不眠、食欲低下、めまい、手足の震えなどが出現し、平成21年9月に受診した。
 平成25年7月、精査を受け、広汎性発達障害と診断された。平成27年6月、障害者枠で雇用されたが、意思疎通がうまくできず、ストレスが蓄積して抑うつ症状が悪化し、平成27年7月末退職。何度も就職を試みるが、意思疎通がうまくできないため、短期間での離職を繰り返し現在無職の状況。不眠、食欲低下、めまい、手足の震えなどの症状があり、労働能力は著しく制限されている。日常生活にも家族の援助を要する。障害年金の請求を行いたいが、自分ではできないのでサポートしてほしいとのことでした。

相談から請求までのサポートと専門家の見解

 先ず、ご本人の委任状を頂き、障害認知日と現在の日常生活の状況について、ご本人から聴取した内容を記載して参考資料を作成し、初診日の平成21年9月以降通院されている病院に、障害認定日と現在の症状を診断する診断書2通の作成を依頼した。併せて、発病から現在までの病歴、治療の経過、就労状況、日常生活の状況を詳細に伺い、病歴・就労状況等申立書を作成した。

結果

 平成27年12月、障害厚生年金3級の受給が決定した。
 年金額は、591,700円(4年余遡及分約270万円)である。

この記事の最終更新日 2022年5月7日 文責: 社会保険労務士 藤原謙治