左上肢分娩麻痺で障害厚生年金2級の受給決定

相談者

傷病名:左上肢分娩麻痺

決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級

支給額:約120万円(子供2人加算)

相談時の相談者の状況

 ご本人(30歳代、女性)から電話で依頼を受け、ご主人が営んでいる飲食店で面談を行いました。出生時に左腕に障害を負い、一時期リハビリを受けたが、効果に乏しかったため、中止したままになっていたそうです。その時、身体障害者手帳3級を取得。

 最近になって障害年金を受給できる可能性があると知り、請求手続きを行おうとしたが、独力では難しいので手続きの代行を依頼したいとのことでした。ご本人の障害の状況から、認定の見込みは薄いと感じましたが、ご本人の意向を尊重し受任することにしました。

相談から請求までのサポートと専門家の見解

 障害が生来的なものであることから、出生時の病院と小学生時にリハビリを受けた病院から調査を開始しましたが、予想通りカルテは廃棄されていました。高校生の時に受診した記録がみつかり、そのことが記載された受診状況等証明書と身体障害者手帳でなんとか初診日の証明をすることができました。次の問題として、20歳前から現在まで全く通院していないので診断書の作成を依頼する病院を探さなければなりませんでしたが、ご主人に複数の候補を伝えて選択して頂くことにしました。

 ご本人の日常生活動作の障害の程度の判定に参考となる資料を作成し診断書と共に医師に渡してもらい、診断書を作成して頂きました。併せて、発病から現在までの病歴、就労状況、日常生活の状況(特に不自由な事項)を詳しく聴取し、病歴・就労状況等申立書を作成を行いました。

結果

 肢体の障害で事後重症の障害基礎年金2級が認定されました。受給できた年金額は、約120万円(子加算2人)です。当初の予想を良い意味で裏切られた貴重な成功事例となりました。

この記事の最終更新日 2022年5月7日 文責: 社会保険労務士 藤原謙治