太腿骨頭壊死症で障害厚生年金3級の受給決定

相談者

傷病名:太腿骨頭壊死症

決定した年金種類と等級:障害厚生年金3級

支給額:579,700円

相談時の相談者の状況

 ご本人(30歳代、女性)から電話を頂き、外出が困難とのことなので、ご自宅に伺い面談を行いました。

 約10年前から発熱、倦怠感、脱毛等の症状に悩まされ、近医を受診するも診断名は長いこと不明であったが、総合病院で膠原病(全身性エリトマトーデス)と診断を受けたとのことでした。就労が困難となり、退職後はステロイドによる治療を継続していたところ、約4年ほど前から歩行が困難となり、平成25年、大腿骨頭壊死症と診断がされました。

 原因はステロイドの副作用と言われ、程なくして、股関節の壊死も進行し、車椅子なしでは移動が困難となります。

 自力では障害年金の請求は困難であるため、専門家のサポートを受けたいとのことでした。

相談から請求までのサポートと専門家の見解

 最初に受診した病院は二つともカルテが廃棄されていたので、受診状況等証明書の作成は無理でした。3番目の総合病院に受診状況等証明書の作成を依頼したところ、2番目の病院からの紹介状があり、またその紹介状に初診の病院を受診した記述があったので、初診の証明をクリアすることに成功しました。

 診断書については、エリトマトーデスで2通(その他の障害。障害認定日、現在)、大腿骨頭壊死症で1通(肢体の障害。現在)の作成を依頼することにしました。それぞれの病院に診断書の用紙と参考資料(障害の程度の判定に参考となる資料)を持参し作成をお願いしました。

 併せてご本人から、これまでの治療の経過(入院歴、手術の内容、処方薬等)、就労状況(休職期間、勤務配慮の内容)、日常生活の状況(周囲の援助の内容)を詳細にヒアリングし、病歴・就労状況等申立書を作成しました。

結果

事後重症での肢体の障害で障害厚生年金3級が決定した。

受給額は、579,700円である。なお、エリトマトーデスによる請求は、ともに不支給の結果に終わっている。

この記事の最終更新日 2022年5月7日 文責: 社会保険労務士 藤原謙治